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必死のパッチ

5月のはじめにねこさんが死んで、半年がすぎて、今は11月。

このままだと、何も書かずに今年も終わりそうだから、なんか書く。


ねこさん死んだばっかりなのに…と思いながらも5月のおわりに子猫をむかえることになった。そしてそれは今思うととてもありがたいタイミングだった。

名前は「こはく」。命名はそらい。

そらいが成人するまで生きててくれるもんだと思っていたねこさんの死というのは、写真すら見れなくなるくらいとてもとても辛いものだったから、ちいさくて健気で元気いっぱいのこはくの存在に家族みんな救われた。


目にはみえないけど、ねこさんもいつも近くにいてる気がするから不思議。


そして、偏屈同士の夫婦の生活には「猫」という存在が不可欠であるということにも気付かされた。私たちはねこさんにいつも助けてもらっていたんだなあということ。なんども崩壊しそうになるはちゃめちゃで未熟な夫婦のギリギリをねこさんがいつもしれっと支えてくれていたんだなあ。

今はこはくが我が家の潤滑油。

猫って、ほんと、ありがたい。



この夏はとんでもなく暑かった。

この暑いなか、夏はほぼ毎日アトリエで、春にお話をいただいた挿絵の仕事の絵を描いていた。

家のなかぐちゃぐちゃとか庭の草ボーボーとかぜんぶ見ないことにして朝から晩まで描いていた。自分の要領の悪さはわかっているから、他の仕事が夏休みの間に終わらせないとどうにもならんってわかっていたからとにかく今の自分にできることを毎日全力投球。必死のパッチ。カレンダー見ると夏休みの終わりが迫り焦るけどボツの山は大きくなるし、いろいろとしんどいのはしんどいのだけど、でも、絵を描くことが仕事になっている幸せというのはもうほんとうにこの上なくて、ものすごく充実した夏だった。そろそろ校了。12月発売予定。


あんなに暑い暑いと汗をだらだらかきながら毎日生きていたのに、ここのところの涼しさのなかではすっかりそんな日々のことを、感覚を、もう忘れている。


今は、秋を感じて今を生きることに必死のパッチ。










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